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大阪弁のアクセント記号の提案


大阪弁のアクセント講座で、
アクセントの高低を表すのに、
お味噌汁[○○○●○]
などの[○◎●△▼▲]などの記号を使っていました。

このように別にアクセント記号を表記すると長ったらしくなるので、
何か文中で表現できる方法はないかと考えました。

新しい大阪弁のアクセント記号の提案


 大阪弁のアクセント体系は、
有核類と無核類があること、これは、標準語と同じです。
それに京阪式の特徴として、高起式と低起式があることです。
これらの組み合わせで、アクセントができています。

まず、

アクセントの核を ] で表現します。
どうするかというと、アクセントの核のある音の後ろに ] をつけるのです。

たとえば、
 おみそし]る
これで、「し」が高く、「る」が低くなることを表します。

つぎに、高起式(高い音ではじまる)の語の前には、
' をつけ、
低起式(低い音ではじまる)の語の前には、
, をつけます。

たとえば、
 'ご]はん  (●○○)
 ,おみそし]る (○○○●○)
となります。

高起式の語の場合には、] が来るまでは高く発音し、
低起式の語の場合には、] が来るまでは低く発音します。

無核類(核のない語)の場合には、語の最後に ^ をつけます。

たとえば
 'さかな^ (●●●) 高起式無核類(平板アクセント)
 ,おかず^ (○○◎) 低起式無核類(尻上がりアクセント)
となります。

高い音で始まる平板アクセントの場合には、^ は省略できるものとしますが、
低い音で始まる尻上がりアクセントの場合には、
尻上がりであることがわかるように、^ をつけるものとします。

さて、例文です。

 <,放蕩'む]すこの,たと]え>

 'ま]た、'イ]エっさんが'言わはりま]したんや。

 「,ある^大家(,おお]け)の,旦さんに^、
  ,ふたぁ]りの倅('せがれ)が'おっ]たんでんな^。

 'その下のほ]うが'これがま]た'父親に、
「「,おと]うはん。
  ,おと]うはんが'死んな]はったら、
  ,わいが^'もらえるこ]とになってる^,ざい]さんが'おまっ]しゃろ^。
  'あれ、,今^'もらえまへんや]ろか。」」
 と'言]うたんでんな^。

 'その,旦さん^、
 「'ど]も'な]らんな、
  ,なん]ちゅう'こ]とを'言う]んやいな」
 '言いながら]も、
 ,ふたぁ]りの'倅に,ざい]さんを,分けてやっ]た
 '言う]んですな^。

どうでしょうか。読みにくいかなぁ。