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可能、受け身の助動詞(れる、られる)


「れる」「られる」は、可能、受け身、尊敬などを表す助動詞です。
しかし、尊敬の意味では「はる」「なはる」があるので、あまり使いません。主に可能と受け身の用法を使います。
(可能) この肉[●●●○]、ちょっと[●●○]色変わってるけど[●○・●●●●●・●○]、食べられるでぇ[○○○○●・○●]。
(受け身)ワニに[●○○]食べられるのん[○○○○●・○○]嫌や[●●○]。
(尊敬) これよろしかったら、[○○・●●●○○○○]食べられます[○○○○・○▲]?→食べはります[○○○○・○▲]?

大阪弁の「れる」「られる」は、「す」「さす」とは異なり、古語の「る」「らる」は使いません。

基本的には、共通語と同じ形ですが、上、下一段活用語での「ら」抜き表現は、可能表現として普通になされます。受け身表現では用いることはできません。しかし、否定形で「へん」がつくと「ら」抜き表現は一般に用いられません。
これ[●●]、食べれるんか[○○○●○・▲]?
いいや[○○●]、食べられへんでぇ[○○●○○●・○●]。


(1)「れる、られる」の活用形

 
未然
連用
終止
連体
仮定
命令
接続
れる れ・ない れ・た れる れる・とき れれ・ば れろ、れよ 五段、サ変に
られる られ・ない られ・た られる られる・とき られれ・ば れろ、れよ 一段、カ変に




(2)「れる、られる」のアクセント

平板型アクセントの動詞

活用形
2音節
[●●]
3音節
[●●●]
4音節以上
[●●●●]
五段活用語 [●●・●●]言わ・れる [●●●・●●]思わ・れる [●●●●・●●]行わ・れる
上一段活用語 [●・●●●]居(い)・られる
[●・●●]居・れる
[●●・●●●]借り・られる
[●●・●●]借り・れる
[●●●・●●●]率い・られる
[●●●・●●]率い・れる
下一段活用語 [●・●●●]得・られる
[●・●●]得・れる
[●●・●●●]越え・られる
[●●・●●]越え・れる
[●●●・●●●]与え・られる
[●●●・●●]与え・れる
カ行変格活用語
サ行変格活用語 [●・●●]さ・れる



尻上がり型アクセントの動詞

活用形
2音節
[○●]
3音節
[○○●]
4音節以上
[○○○●]
五段活用語 [○○・○●]会わ・れる [○○○・○●]歩か・れる [○○○○・○●]もたらさ・れる
上一段活用語 [○・○○●]見・られる
[○・○●]見・れる
[○○・○○●]起き・られる
[○○・○●]起き・れる
[○○○・○○●]用い・られる
[○○○・○●]用い・れる
下一段活用語 [○・○○●]出・られる
[○・○●]出れる
[○○・○○●]受け・られる
[○○・○●]受け・れる
[○○○・○○●]答え・られる
[○○○・○●]答え・れる
カ行変格活用語 [○・○○●]来(こ)・られる
[○・○●]来・れる
サ行変格活用語 [○○○・○○●]察し・られる



例外:頭高型アクセントの動詞

活用形
2音節
[●○]
五段活用語 [●●・●●]居(お)ら・れる




(3)「れへん[○○○]、られへん[●○○○]」のアクセント

平板型アクセントの動詞

活用形
2音節
[●●]
3音節
[●●●]
4音節以上
[●●●●]
五段活用語 [●●・○○○]言わ・れへん [●●●・○○○]思わ・れへん [●●●●・○○○]行わ・れへん
上一段活用語 [●・●○○○]居(い)・られへん [●●・●○○○]借り・られへん [●●●・●○○○]率い・られへん
下一段活用語 [●・●○○○]得・られへん [●●・●○○○]越え・られへん [●●●・●○○○]与え・られへん
カ行変格活用語
サ行変格活用語 [●・○○○]さ・れへん



尻上がり型アクセントの動詞

活用形
2音節
[○●]
3音節
[○○●]
4音節以上
[○○○●]
五段活用語 [○●・○○○]会わ・れへん [○○●・○○○]歩か・れへん [○○○●・○○○]もたらさ・れへん
上一段活用語 [○・●○○○]見・られへん [○○・●○○○]起き・られへん [○○○・●○○○]用い・られへん
下一段活用語 [○・●○○○]出・られへん [○○・●○○○]受け・られへん [○○○・●○○○]答え・られへん
カ行変格活用語 [○・●○○○]来(こ)・られへん
サ行変格活用語 [○○○・●○○○]察し・られへん



例外:頭高型アクセントの動詞

活用形
2音節
[●○]
五段活用語 [●●・○○○]居(お)ら・れへん